「機動戦士ガンダム 水星の魔女」裏のウラまで見たくないかい?

水星の魔女 第6話「鬱陶しい歌」ハッピーバースデーはエランへのレクイエム!あらすじネタバレ感想

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「機動戦士ガンダム 水星の魔女」第6話のタイトルでもある「鬱陶しい歌」は大方の予想通り「誕生日の歌」でしたが「呪いの歌」のような扱いですよね?ラストはアンハッピーエンドですが、感想編にいきましょう。

この第6話が第1クール前半戦最後のお話で、伏線回収や新たなミスリードなど製作サイドの素晴らしいアイデアに驚きと興奮が止まりませんね。

目次

第6話「鬱陶しい歌」前半パートの感想・考察

プロローグのプロスペラとベルメリアの会話は内容が濃かったので、別記事で考察しています。

地球寮

スレッタが氷の君(エラン)に「鬱陶しい」と言われたことを話しています。

「誕生日を聞いたのがいけなかったのかな」

と思い止むスレッタ(その通りですが)。

ミオリネはスレッタがエランとの決闘を勝手に決めたことを怒っています(まあ、花嫁ですからね)。

ジェターク寮

ジェターク寮のラウンジらしき所で、

ジェターク社からの支援はすべて打ち切り
ジェターク寮からの退寮

を言い渡されるグエル。

しかし、ヴィムパパは

卒業までの学費は払ってくれる

そうです(CEOとして勘当しておかないと支援者に対して面目が立たないが、息子はカワイイと言ったところでしょうか?

ジェターク寮のみんなはグエルを心配している様子で、彼がいかに慕われていたかが分かりますね。

義弟のラウダも「これで俺が後継ぎだ!」とは喜ばず、ガチで心配してます(弟にも慕われていますね)。

そしてそんなラウダにジェターク寮のことを任せます。

ラウダはヴィムの愛人の息子ですから普通は険悪な関係になりそうなものですが、グエルがあの通りの性格なので普通に弟として接してきたのでしょう。

母親は違うのに仲のいい兄弟ですよね?

決闘委員会

決闘場所が「フロント外宙域」と発表されます(宇宙戦ですね)。

エランは決闘に勝ったら「エアリアルを貰う」と言います。

しかし、スレッタは決められませんでした・・・。

決闘当日までに考えておくということで話はまとまります。

シャディクも、

グエルもエランもスレッタの影響でおかしくなってる

ことから興味を持ち始めたといいます(次への布石か?)

地球寮のハンガー

決闘場所が「フロント外宙域」ということで「推進ユニット」が必要になりますが、スレッタは持ってません。

地球寮のみんなは協力的ですが、「推進ユニット」を買うお金がありません・・・。

そこで、ニカ姉が

「じゃっ、作ろっか!」

と言います(決断も早いですし、作れる技術もあるという)。

ジャンクに近いレベルの推進ユニットのパーツ(ボロっとしている)を購入してくれました(地球寮の来月の生活費全投入)。

その資金はスレッタへ賭けることで(2.7倍)、回収できるという綱渡りの経営です。

ペイル社のラボ

暗闇の中、灯るロウソクの光・・・(まるでバースデーケーキのロウソクのような)。

エランが夢の中で見ていたようです(彼の過去の記憶でしょうね)。

ベルメリアはデータを見ながら、エランがうなされていたことを伝えます。

関係ないと言いつつ、検査結果を聞きます。

「次の戦闘は問題無いわ」

と答えるベルメリア。

エランは、次の次は持たないことを悟ります(肉体が限界になるのでしょう)。

そこの現れたのは、「本物のエラン」でした(不遜な態度でちょっと嫌な笑みをする男)。

「強化人士4号」のエラン本物のエランの身代わりでした。

本物のエランは、決闘に勝てば・・・

元の顔の戻れる(つまり今の顔は整形で変えていた)
市民ナンバーが準備される(つまり現状は無国籍)

とご褒美があることを伝えます。

しかし、エランは興味を示しません

本物のエランは不思議がります、「なぜ身代わりを引き受けたか?呪いのモビルスーツなのに」と聞きます。

それに対して、エラン(強化人士4号)は、

「僕はとっくに呪われているよ」

と静かに答えます。

とっくに呪われているよ」とは、どういう意味なのか?

本物のエランの身代わりを引き受ける前に既に強化人士だった
ファラクトのパイロットになる前、既に呪われていた(GUND手術を受けていた?)
モビルスーツのパイロットになる前、既に何かの部隊にいた

などが考えられますが、エランの過去はもう分かることは無いのでしょうね・・・。

第6話「鬱陶しい歌」後半パートの感想・考察

宇宙でのテスト飛行

ニカ姉が制作した推進ユニットの飛行試験を宇宙空間で行うスレッタ。

その性能は、とても一介の学生が制作したとは思えないレベルでした。

飛行試験はバッチリですが、スレッタのモヤっと感を心配するニカ姉。

スレッタは、エランの親切はすべて作戦で、それに喜んだことを後悔しウジウジしています。

それを見ていたミオリネが「エランの言う通り、実際あんた鬱陶しいし」と言いますが、

鬱陶しいくらい絡んでくるのがスレッタらしさ
進めば二つ、なのに、こんなところでウジウジして逃げているのはらしくない

だと叱咤激励します。

ミオリネの言葉で吹っ切れたスレッタはエランのところへ飛んでいきました。

ペイル寮

エアリアルが突然、ペイル寮にやってきたので驚く学生達。

決闘は今日じゃないぞと言ってくる学生に、スレッタはエランと話がしたいから来たといいます。

学生は、エランはペイル寮の学生とも会話しないし、ファラクトも触れせてもらっていないと答えます。

エランは、孤独な氷の君だったようです。

それでも、どうしても話したいと真剣にお願いしてくるスレッタに根負けした学生は、エランと回線を繋いてくれました。

スレッタは、色々と質問しますが、エランは無視しています。

そこで、スレッタは「ハッピーバースデー」の歌を歌い始めます。

これが正にタイトルの「鬱陶しい歌」でしたね(ドヤさ・・・というほどでも無いですが)。

これはなかなかパンチの聞いた攻撃ですよね?

リア充じゃないエランに対して、「ハッピーバースデー」の歌なんて苦痛以外の何物でも無いというのに・・・(たしかに鬱陶しい)。

しかし、この歌を聞いていたエランはフラッシュバックのように

ロウソクに火が灯った映像

を思い出し、驚愕の顔を浮かべます。

そして無視をしていたエランはスレッタに電話をして、

帰ってくれ
僕に誕生日は無いって言ったはずだ

と言うとスレッタが・・・

だからです
今日を誕生日にするのはどうですか?
誕生日が無いのは、寂しいじゃないですか

ミオリネの激励効果なのか、スレッタはガンガン攻めてますよね?

エランは、

やっぱり君は鬱陶しいよ

と言って通話を切ります。

確かにこれは「鬱陶しい」ですよね?

誕生日が無い人というのは、よほどの事情を抱えているのですから、そんな人に対してスレッタのような発言をするのは例え善意だとしてもタブーですよね?

ここで注目すべきは・・・

ハッピーバースデーの歌を楽しく歌える
誕生日は良いものと考えている

という事実から、スレッタは過去に誕生日で嫌な思いをしたことが無いということになります。

エリクトは4歳の時・・・

ハッピーバースデーの歌が父親の最後の言葉(トラウマ級)
誕生日は父親の命日

という嫌な思い出しか残っていません。

このことからも、ますます

スレッタ ≠ エリクト

が更に強化されてしまいましたね。

発進シークエンス

地球寮のハンガーから発進準備をするスレッタ(すっかり地球寮にも馴染みましたね)。

スレッタは決闘に賭けるものを決めました。

スレッタのエアリアルとエランのファラクトが戦闘宙域に出ます。

決闘委員会

兄・グエルの代わりにラウダがジェターク寮の新寮長として決闘委員会に来ています。

ラウダとしてはグエルの処遇に納得いっていないようで、この決闘自体もさっさと終わらして欲しい感じです(兄・グエルを倒した者どおしの決闘ですし)。

決闘の開始直前

シャディク委員長がスレッタに決闘に賭けるものを決めたかと聞きます。

スレッタは決闘に勝ったら・・・

エランさんの事、教えてください

と言います。

地球寮の仲間は、「告白だ!」とワキャワキャします。

ミオリネも笑みをこぼしながら「ほんと、鬱陶しい奴」と言います(なんやかんやでスレッタをよくわかっている)。

決闘開始!

最初はお互い様子見のビームライフルによる銃撃戦を展開します。

機動性に優れているファラクトが難なく回避し、エアリアルも推進ユニットの性能でスムーズに回避します。

エランはスレッタの「勝ったら僕のこと教えてくれ」にかなりイラっとしています。

「僕はガンダムの為に作られた、使い捨ての駒だ!」
「そう答えれば、君は満足なのか!」
「意外と意地が悪いじゃないか、スレッタ・マーキュリー!」

と叫びならがビームサーベルで攻撃してきます。

そりゃそうでしょうね、記憶の無い人間に「あなたのこと教えて」って聞くのは残酷ですよね?(スレッタに悪意は無いでしょうが)

お互いのビームサーベルでせめぎ合います。エランは・・・

「君はなんでも持っている」
「友達も、家族も、過去も、未来も」
「やりたいことリスト、希望だって」

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これはエランがかなりスレッタの境遇に嫉妬していますね。

確かにエランは、

友達がいない(ペイル寮でも孤立)
家族もいない(売られた?)
過去もない(記憶がない)
未来もない(強化人士で体がもたない)

と過去のガンダム作品の強化人間同様に悲惨な境遇です。

そして、彼の存在意義を証明できるのはたった一つ、決闘で勝つこと。

故に・・・

「だったら勝利くらい僕にくれよ!じゃなければ、不公平だ!」

と泣き言を言います。

シャディクもエランの言動に「らしくない熱さじゃないか」と言います。

これは「氷の君」の氷が解けて「感情を露わにしている」ので、スレッタのおかげで「人間らしさ」を取り戻したと言えるでしょう。

エランはファラクトの性能を生かすように、ロングレンジからの攻撃の為、エアリアルと距離を取り始めます。

エアリアルはファラクトを追いかけますが、エランはガンビットを使用する為に「パーメットスコア3」にレベルを上げます。

ファラクトのガンビットで攻められるエアリアルですが、スレッタが

「みんな」

という掛け声でエアリアルのガンビットがシールドバリアで防ぎます。

ここをキャンプ地とする!

この激しいガンビット戦を森の中でコーヒーをすすりながら見ている男が・・・。

それはジェターク寮を追い出されたグエルでした!

このわずか10秒にも満たない登場シーンで、

グエキャン△(ゆるキャン△のオマージュ)

というワードが話題になるなど、ますます人気上昇中のグエルでした。

しかも、「水星どうでしょう」が(何も知らされていない)スレッタだけでなく(ここをキャンプ地とする!)グエルまで広まったことに歓喜の声も出ました。

高速戦闘

ファラクトの機動性に追いつけないエアリアル。スレッタは、

お願い、みんな、力を貸して

と言うとガンビットがウイング形態になりエアリアルの背面腰部に装着し、加速します。

段々と距離を縮めてくるエアリアルに対して、エランは・・・

「鬱陶しさも、ここまでくれば筋金入りだよ」
「パーメットスコア4」

とファラクトも加速しますが、エアリアルはついていきます。

流石にパーメットスコア4は禁忌のレベルですので、許容値をオーバーします。

そして意識が飛びそうになるエラン危うく隕石にぶつかりそうになり避けます

このスキを逃さないスレッタはガンビットを展開し、ファラクトのライフルを破壊します。

しかし、ファラクトも足裏からのビームでエアリアルの左の推進ユニットを破壊します。

息が切れているエランは、

「ベルメリア・ウィンストン、あんたの見立ては間違ってたよ」
「それでも君だけは否定してみせる!スレッタ・マーキュリー!」

と叫びながらガンビットをエアリアルに向けて飛ばします。

ベルメリアの見立てとは、「エアリアルもファラクトと同じ技術を使っている」ことではないでしょうか?

機動力が無いエアリアルは動けずガンビットに捉えられたと思われた瞬間エアリアルの機体から青白いウェーブが!

これはベギルベウが装備していた「ノンキネティックポッド」のGUNDフォーマットのリンクを遮断する機能と同じ効果がありました。

ファラクトのガンビットは停止し、そのウェーブはファラクトの機体にも影響を与えます。

その時、エランは・・・

何か人間の形をした光のもの

を見ます。

この人間の形をした光は「誰なのか?」
やはり、エリクト・サマヤなのでしょうか?

そして、その光の人型はぐるぐるとファラクトの周りをまわったかと思うと、次の瞬間・・・

笑い声と共に、エアリアルのガンビットが周囲を回り、一斉に射撃してきました。

ここで新たな仮説がウワサされていますよね?

笑い声が複数聞こえたことから、ガンビット一つ一つに「生命ユニット(脳とか臓器)」が乗っているのでは?

ということですが、これはコスパ(コストパフォーマンス)が悪いので無いでしょう。

ただ、エアリアルの自我がメインはエリクトとしても、制作過程で「何名かの子供を犠牲」にしていた場合、複数の「生命ユニット」が組み込まれている可能性はありますよね?

だとすれば、「GUND装着でデータストームで苦しむ」のが人権問題になってましたけど、エアリアルは生命倫理的に・・・ヤバいですよ?

そしてファラクトは半壊状態になり、ブレードアンテナも折られました

そして勝者はスレッタ(2勝と表示?)となりました。

決闘後・・・

決闘を終えたスレッタは・・・

「ありがとう、お疲れ様、エアリアル」
「今日は、声、いつもより聞こえた気がする」

スレッタは明確にエアリアルの声を認識しています。

いつもより声が聞こえたのは、エラン(強化人士、GUND装着)だったからエリクトがより反応したのでしょう。

エランはコックピットの中で意識が朦朧(もうろう)としています。

そして光がだんだん広がっていき・・・

「光が・・・広がっていく・・・」(カミーユ)

のようなことは言いませんでしたが、遠い記憶を思い出します。その映像には・・・

若き日のベルメリアがケーキの上に火のついたローソクを立てて、笑顔でエランを見ています

それを思い出し、思わず・・・

「そうか・・・、そうだったのか・・・」

意識が飛び、「若いベルメリアが手を差し伸べる」映像が見えます。すると、

スレッタが「エランさん、エランさん」と呼びながらエランをコックピットの外へ出してくれました。

エランは決闘に勝ったスレッタに対して賭けの代償として自分の事を教えます

「いたんだ、昔、誕生日、祝ってくれる人」
「僕には何もないと思っていた」
「けど、そうじゃなかった、そうじゃなかったんだ」

これに対してスレッタは、

「そんなのおかしいです」
「誕生日を祝ってくれる人、います」
「私もいます」
「エランさんに何もないってこと、絶対に無いです!」

それを聞いて驚くエラン・・・。そして、

「そうだね、おかしいね」

と笑顔で返答するのでした。

ここで流れていた曲が幻想的で、二人が宇宙空間を漂っているシーンは、シーブックとセシリーの感動シーンにも似ていて、

推測通り、「エランの氷が完全に溶けた瞬間」でした!
そして、「エランはスレッタの仲間になる」のでした!

とハッピーエンドで良かった良かった・・・とここで終わってくれないのがガンダムなんですよね・・・。

公園のベンチ

スクリーンが「09:54」を表示し、それが「09:55」に変わりました。

ミオリネが「遅い!」と怒り、スレッタはまだ約束の時間までありますと言います。

「5分前には来るもんでしょ」から約束の時間は「10:00」ということが分かりますね。

ミオリネは「門限、守んなさいよ」と言って立ち去ります。

ミオリネなりの気の使い方でしょうか(二人きりにしてあげるけど、遅くならないようにと)。

嬉しそうな顔をするスレッタですが・・・。

ペイル社の会議室

ベルメリアは、

「お願いします、ニューゲンCEO」
「4号には経験があります!」
「決闘のデータをフィードバックさせる選択肢だってあるのでは」

と必死に訴えます。

後ろのスクリーンには吊るされたエラン(強化人士4号)が映っています。

しかし、彼女たちの結論は、

失敗した強化人士に次は無い
スペアはまだある
早く次を用意すること

といった非情なものでした・・・。

そして、吊るされたエランがアップになります。

その顔はすべてを悟り、処分されることを受け入れている顔でした・・・。

「ハッピーバースデー・トゥユー」

と歌うエランの前で、熱焼却する為の赤い光が灯ります・・・。

スレッタも同時期、同じ歌を。

二人の歌が交互に映し出され、エランが最後歌ったところで・・・。

エランは焼却処分されました・・・(ヱヴァンゲリヲンのような描写)。

プロローグといい、「ハッピーバースデー」が「呪いの歌」のように扱われていますが、ねえ?

あと、「ディア、エランさん」と相手の名前を言わない歌詞になっているのも気になるのですが?

再び、公園のベンチ

スクリーンには「10:10」と表示されています。

これは単純に、約束の時間を10分過ぎてもエランが来ないということです(永遠に来れませんが)

「まだかな~、エランさん」

でストーリーは終わります。

ちなみに余談ですが、

「1010」は「エンジェルナンバー」

と呼ばれていて、

今まで積み重ねてきた努力が報われて、かならず成功することを暗示

しているそうですが、かなり皮肉が効いていますよね。

これは、なかなかのバッドエンディングでしたね。

ガンダムはもっとエグイ直接的な描写が多いのですが(人が倒れていたりとか)、この関節描写の方がきますよね。

今まで、学園の決闘で人の命が奪われることはありませんでした。

ここにきて、決闘の敗北で、相手が亡くなることを経験したスレッタは今後どうなるのでしょうか?

第1話から最新話までの総まとめはこちら。

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