静岡県牧之原市にある、9月5日午後2時過ぎ、学校法人榛原学園私立川崎幼稚園の送迎バスの車内で3歳の女児が倒れているのが発見されましたが搬送先の病院で死亡が確認されました。なぜ置き去りという悲劇は繰り返されるのか?対応策をご紹介致します。
「川崎幼稚園」静岡県牧之原市で熱中症の悲劇!
9月5日午後2時過ぎ、静岡県牧之原市にある、学校法人榛原学園私立川崎幼稚園の送迎バスの中で3歳の女児、河本千奈ちゃんが倒れているのが発見されました。
朝送迎されてから5時間もの間、置き去りにされた結果、熱中症となり心肺停止の状態で病院に搬送されました。
その後、非常に残念なことに、搬送先の病院で亡くなりました。ご冥福をお祈りいたします。
事件の経緯
- 2022年9月5日午前9時頃、河本千奈ちゃん(3)は幼稚園に行く為に送迎バスに乗る
- 送迎バスには70代の男性運転手と70代の女性職員、そして園児が6人(河本千奈ちゃんを含めて)乗っていました。
- 同日の午前9時過ぎには、送迎バスは川崎幼稚園に到着し、園児を降ろした後、屋外の駐車場に停めました。
- 同日午後2時14分頃、送迎バス内で倒れている河本千奈ちゃんが発見されました。
警察の調べでは、
河本千奈ちゃんは送迎バスから降ろされずに5時間置き去りにされた
とみて捜査されています。
川崎幼稚園の増田立義理事長は、
と取材に答えています。
「双葉保育園」福岡県中間市の教訓生かされず!
福岡県中間市の「双葉保育園」で、倉掛冬生ちゃん(5)が閉じ込められた事件も思い出された方も多いのではないでしょうか?
事件は2021年7月29日に起きました。
- 送迎バスには園長(バスの運転)と保育士、そして7名の園児(倉掛冬生ちゃんを含めて)が乗っていました。
- 保育園に到着後、園児は降ろされたが後部座席にいた倉掛冬生ちゃんは取り残されました。
- バスは鍵が掛けられ、9時間放置され、熱中症で亡くなりました。
- 保育園は倉掛冬生ちゃんの不在を認識していたが、保護者に確認せず。
この時、倉掛冬生ちゃんの祖父は、送迎バスでの事故対策について
「国や行政がルールを作って積極的に管理してほしい。冬生が最後の犠牲者であって」(時事ドットコム)
と訴えていました。
送迎バス置き去り死なぜ繰り返される?
昨年の悲劇があったにもかかわらず、今回繰り返された悲劇!
真夏の外気温が30度前後という中(社内温度は50度に達するとも言われ)、長時間放置され続ければ
「熱中症」になり「取り返しのつかない悲劇」
になることは明白です。
亡くなられた園児やその遺族の事を考えると、胸が締め付けられる思いです・・・。
一体、なぜこのような悲劇が繰り返されるのでしょうか?
管理体制がずさん
- 送迎バスの降車時に、降りていない園児や忘れ物の確認を怠る
- 出欠確認をしない
- 出欠の確認をした場合でも、不在にもかかわらず、園内での情報共有がされない
- 出欠の確認をした場合でも、不在にもかかわらず、保護者への確認をしない
以上のような管理体制のずさんさが悲劇を招いたと言われています。
ただ、多くの保育園・幼稚園関係者からしてみれば、「うちは当然やっています」という声が聞こえてくると思います。
あまりに当然のことがされていないと悲劇が起きます。
それが、たとて0.001%程度の保育園・幼稚園がしてないかったとしても、失われる命はあるのです。
そして、悲劇が1名だったとしても、家族にとってはそれがすべてなのです。
悲劇をゼロにする為には?
保育園・幼稚園側には今まで以上の管理体制を望むしかないです。
ただ、現場の労働環境も厳しく、福岡の件では運転手の確保ができず園長自ら運転という過剰勤務が悲劇を招いたとされています。
それ以外としては、行政による「運行や安全管理についての統一基準」を作成してもらい、それを制度化する。
後、保護者の方々ができることといえば、
閉じ込められたらクラクションを鳴らす
防犯ブザーを持たせて、閉じ込められたらそれを鳴らす
閉じ込められたら何か物を窓にぶつけて音を出す
といった、「音」を出すことで外部に危機を知らせるように教えておくことしかできないですね。
原則、保育園・幼稚園がきちんとした管理体制であれば問題無いのですが、最悪の事態を避ける為にもせざるを得ないのが現現状ですね。